石見神楽とは

石見神楽

いわみかぐら

石見神楽とは(いわみかぐら)

-IWAMI KAGURA-

石見神楽とは(いわみかぐら)

-IWAMI KAGURA-

石見神楽とは島根県西部(石見地方)に古くから伝わる伝統芸能で、その年の豊作や豊漁を祈願し神々に捧げる歌や踊りのことをいいます。

「その昔、弟である須佐之男命(すさのおのみこと)の暴虐ぶりにお怒りになられた天照大御神(あまてらすおおみかみ)は天の岩戸にお隠れになってしまわれました。すると高天原は暗闇に包まれ、悪行を働く神まで出てきてしまいました。困り果てた多くの神々が天照大御神を誘い出すために、岩戸の前で踊りを見せた」という神話が神楽の始まりだといわれています。

時の流れと共に移り変わり、石見人の気質にあった『勇壮で華麗な舞』として石見神楽は現在に引き継がれてきました。華やかな衣装や表情豊かな面を身につけた人々が太鼓や笛のお囃子に合わせ、30数種ある神話を題材として悠々と舞う姿は観る者を魅了します。お囃子には、テンポの速い八調子のものと遅い六調子のものがあり、石見神楽は八調子の代表的なものになっています。現在では、体育館やホールなどで演じられることも多くなってきましたが、今でも秋祭りの時期に収穫を感謝してあちこちの神社の境内にある神楽殿で夜を徹して舞われる奉納神楽はなんと言っても地域の宝です。

江津で石見神楽を観る

石見神楽公演情報

石見神楽公演

江津市内での定期公演や神楽のイベントの情報をお届けします。

石見神楽出張上演

石見神楽出張上演

市内の宿泊施設にお泊りの際に出張上演を依頼可能です。

動画で石見神楽を観る

江津市の神楽社中が舞う石見神楽はDVD&ブルーレイでもお楽しみいただけます。特に毎年市内の神楽社中が一堂に会して舞う石見神楽の祭典「江津市石見神楽大会」はオススメです!
会場で観覧するだけでなく、お家でも石見神楽をお楽しみください。

石見神楽団体紹介

江津市石見神楽連絡協議会加盟団体

無所属

主な演目紹介

鍾馗(しょうき)

鍾馗(しょうき)

この神楽は、須佐之男命と備後土記に出ている茅の輪の伝説と、謡曲「鐘馗」とを合体したものといわれています。茅の輪とは、カヤまたはわらで作った祓いの用具で、備後風土記にある病魔よけの神具です。
中国の玄宗皇帝が病んでいるとき、夜な夜な夢に鬼が現れ皇帝を苦しめますが、破帽、藍袍、角帯、朝服の神、鐘馗が現れこの鬼を退治します。疫病を退け、魔を除くと信じられている神です。

大蛇(おろち)

大蛇(おろち)

その昔、天照大御神の弟である須佐之男命の悪行により天照大御神は天の岩戸にお隠れになり、須佐之男命は天高原を追われます。
諸国を歩くこととなった須佐之男命が、出雲の国斐川にさしかかると嘆き悲しむ老夫婦と娘に出会います。理由を尋ねると「私共夫婦は八人の娘をもっていたが、この地方に住む八岐の大蛇に毎年一人ずつ娘をさらわれ残るはこの娘一人となった。今年もそろそろ大蛇が来る頃になったので嘆き悲しんでいる」とのこと。
須佐之男命は、大蛇退治の為、老夫婦に濃い酒を作る事を命じ、やがて現れた大蛇がこの酒に酔い伏せたところを退治するという神楽です。

道がえし(ちがえし)

道がえし(ちがえし)

別名「鬼がえし」とも呼ばれています。
異国からやってきた四海万国を荒らす大悪鬼を常陸の国、鹿島神社のご祭神である武甕槌命が降参させ、命を助ける代わりに、九州高千穂に行き、稲穂を食物とするよう諭します。
石見神楽の演目の中で唯一、鬼を退治せず降参させるという神楽です。

塵輪(じんりん)

塵輪(じんりん)

人皇第14代の帝、帯中津日子の天皇(仲哀天皇)は、新羅の国より数万の軍平が日本を攻め来た時、5万余の兵を引き従えてこれを迎え討ちました。
その中に、塵輪といって身に翼があり、黒雲に乗って神通自在に国々村々を駆けめぐって人民をとり殺す大悪鬼がおり、これに敵する者は、一人もいない状況でした。この時、天皇自ら、天の鹿兒弓、天の羽々矢をもって、この不思議な異敵を討ちとどめるという神楽です。

頼政(よりまさ)

頼政(よりまさ)

原作は、平安物語、又は源平盛衰記です。源三位頼政のぬえ退治を神楽化したものです。日向守頼政は毎夜丑の刻になると三条の森にある御殿が黒雲に覆われ、帝が病魔に侵されています。
この黒雲は「ぬえ」と言い、頭は猿、体は牛、手足は虎、尾は蛇に似た化け物です。この「ぬえ」退治の勅命を受けた頼政が見事討ち取るという神楽です。

黒塚(くろづか)

黒塚(くろづか)

この神楽は、謡曲「安達ケ原」の鬼と金毛九尾の悪狐玉藻前の説明を巧みに組み合わせたものです。
那須の祐慶大法印が剛力を連れて諸国修行の途中、妊婦で実は白面金毛九尾の悪狐が住むという黒塚にさしかかりますが、日が暮れたので一軒の家に宿をもとめました。この女主人で悪狐である鬼女に剛力が食われ、法印は逃れます。
三浦の介と上総の介は勅命を受け、この悪狐を退治するという神楽です。